くーちゃんの部屋

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2007年9月12日くーちゃんは死にました。

     

クロことくーちゃんのお話をします。

この子は女の子で、年はわかりません。
体重は2kgですが、子供ではないと言うことです。

去年(2005年)の11月中頃、
お店奥の入口に置いてあるゴミをあさっている野良の猫がいました。
2m以上近づくと逃げてしまいますのでその距離を守って見ていると、
まず、小さいので子猫かなと思いました。それと口は動くのに声が無いのです。

家にある缶詰(シーチキン)を置いてやると警戒しながらも食べました。
さっそく、猫の餌を購入して入口の所に置くようにしました。




でも食べた後、よく戻していたので、ちょっとおかしいなと思い、
病院に連れて行くことにしました。が、捕まえるに一苦労でした。

入口の戸を10cm常に開け(前に入って椅子に寝てた事があったので)
餌を家の中に入れて置いて、中に入った所で外から回り入口を素早く閉め
やっとの思いで捕まえ、猫用の籠を用意して置いたのでそれに入れて
近くの病院に連れて行きました。捕まえれば大人しく引っかきも噛みもしませんでした。

ところが・・・、くーちゃんは食道拡張と言う大変な病気でした。
食道が大変長くて垂れていて食べた物が胃に行かなくて戻していたみたいです。
食べ物が肺に入ると肺炎で死んでしまう恐れがあると言われました。

そこで先生の提案で、餌を食べたらバケツかゴミ箱に入れて
最低30分立てておいてくれと言われました。

        


これがその時の様子です。

最初は餌に釣られて来るので、この状態で餌をやり、この状態で30分睨み合いです。
どうも、くーちゃんにとってはこれが、もの凄い苦痛で、ストレスだったみたいでした。

これを始めて私は仲良くなれたと思っていたのですが、1週間位したら
くーちゃんのストレスが爆発したみたいで前のように避けるようになり
餌で誘っても捕まらなくなってしまいました。

くーちゃんの体の事を思えば、無理やりにでも食べた後は立たせなくては
いけないのでしょうが、バケツに入れると体をがたがた震えるのを見てると
このストレスの方がこの子の命を縮めるのではないかと思いました。


振り出しに戻りました。1m以上近寄ると逃げてしまいます。
餌は外に置き、入口の戸は常に10cmあけ、入って来たら外から戸を閉め
入ったら次の日の朝までは出さない(夜は自宅に帰る為)
帰るまでに捕まえられない時は、外にダンボールを入口付近に置いて帰りました。

朝、お店に行くとちゃんとダンボールに入って寝ています。でも入口を開けると
びっくりして逃げてしまい、また1mの距離を持たれてしまいます。

       



12月と言えばそう、物凄い大雪が降った日がありましたよね。
その日も相変わらず入口の外に置いてある籠には入って寝てるのですが、
10cmの入口を入って来てはくれません。
午後雪が降り始めた時、そっと外を覗いたら雪の降る中外の籠で寝ていました。

私は思い切って、素早く戸を開け、くーちゃんの体を捕まえ中に入れました。
これに失敗すると今日はもう、クーちゃんを捕まえられないと思ったから必死でした。
その後雪が降り続き、店の前の道路は遅くまで車が渋滞してました。

そんなくーちゃんも家の中にダンボールの家を置くと、
夕方寒くなるといつの間にか入っていました。
くーちゃんが入ってるのを見計らって入口を閉めます。
その間、朝から入口10cmの隙間風の寒いこと寒いこと。

12月31日、私が椅子に座っていたら、くーちゃんが隣の椅子に座ってきました。
そして私の膝に躊躇しながらも足を乗せ、ごろんと丸く寝転んできました。
感動でした。何かくーちゃんと心と目で会話出来たような気がしました。

      



くーちゃんは女の子と言う事で、避妊をしなくてはいけないと思い病院で相談をしました。
そこでわかったのが、子猫だと思っていたのがもう、大人だと言う事と、
念の為おなかの毛を剃って見てもらったら手術の跡があり、
きっと避妊をしているだろうと言う事でした。複雑な気持ちになりました。

1月後半に入ると、家の中にいる時間の方が多くなりました。
日が当たる様になると外で日光浴し、日が陰ると中の椅子でストーブの番をしています。

        


今はほとんど家の中で過ごしています。
野良ちゃんが家の子になりました。座ればすぐ膝の上に乗ってくるし、
抱っこが大好きでいつまででも抱っこされています。
最初の頃が嘘のように家猫になってます。

でも、くーちゃんの病気は一生直らないそうです。
体の小さいのもそのせいでしょう。
声の方も頑張れば酷い声ですが出るようになりました。

今まで何回か獣医さんにお世話になったけど、
これからもお世話になる事だろうと思います。




今はご飯の後、出来る限り縦に抱っこしてます。
どうも気持ち悪いらしく降りようとしますが、なるべく長い間抱っこしてます。
抱いててもくーちゃんの胸の辺りがゴボゴボ、グビグビいいます。
きっと苦しいのだと思います。
具合の悪い時は1日何も食べずに寝ています。


何歳か分からないくーちゃんですが、
また一つの命を大事にしてあげたいと思います。

       

最近はテレビの前がくーちゃんの居場所です。



ここ2,3日ちょっと具合が悪いです。

がんばれ!くーちゃん。

2006年4月2日